紀元前の話

スパルタは余りにも有名過ぎるけど、実態はあんまり有名では無いので簡単にスパルタ教育などという言葉が使われる事に遺憾の意を表する。

そもそもリュクルゴスって人の考えが紀元前とは思えない程聡明で、実利主義で選民意識の高いものであるのが現代においても分かる。

産まれた子供は国家のものとして親に教育の自由を一部(7才まではいいっぽい)与えない事で各個人による教育のバラつきを抑え7才から厳しい軍事教練を課せられ基本的に裸足で足を有効に使えるように取り計らう。曰く「登り坂ははるかに容易に越えることができ、下り坂はより安全に下ることができ、とりわけ跳ぶこと、はねること、走ることは、より速くできる」当時履物を履くの流行ってたらしいけど、こうした実利を持って惰弱を廃するのは凄い。また、会食する際の食事の量は「決して満腹してだるくなることなく、欠乏状態で過ごすことに無経験でない程度」と決められていた。この理由として「このように教育された者たちは、必要とあらば、欠食のまま働き続けられる可能性大であり、下知されれば、同量の食事でより長時間持ちこたえられる可能性も大であり、おかずの必要性は小、いかなる食べ物を前にしてもより平気、しかもより健康に過ごせる」つまり慣れておけって話ですね。そして、飢えをしのげる物があれば盗むことを認めた。この目的についてクセノポンは「明らかに、盗みをしようとする者は、夜も眠ってはならず、日中も、騙したり待ち伏せたりし、さらには探りを入れて、何かを盗まれる相手を物色しなければならない。したがって、明らかに、こういったことすべてにおいて、子どもたちを必需品のよりすぐれた策士にすることを望んで、かくすることによってより戦闘的な者に教育したのである。」と述べている。また盗むところを見つかったものにはひどい鞭打ちを食らわせた。それを行う理由について「人間は教えることに美しく従わない者は懲らしめるものなのである。だからスパルタ人たちも捕まった子どもたちを、盗み方が美しくないとして罰するのである。」

人には盗みを悪と考える本能があると思うけど、それを差し置いて育てる事に特化するとこうなるようです。日本の古い元服は15才でしたねスパルタでは13才で短剣渡されてそれ以外没収されて街を1年おいだされて奴隷の街で山賊みたいに生きる事を

強いられているんだ!(強い!)

おまけに女性も肉体の強化に励んで強い子供を作る事に専念したそうです。未熟児だったり病弱だったら殺されるからね!仕方ないネ!

子供のころから経験値をガン振りしてレベルマックス(以降レベルマ)にした人とそれなりに生きてきた兵士。

どっちが強いの?って話でRPGとかやってたら解りやすいよね。レベルカンストもしくは間近とレベル30くらいの人10人。どっちが強いと思う?話にならないってセリフあると思うけど、実際リアルに再現した人達がスパルタの人。

丸刈りにされるって一点だけ除けば最高(物理)の教育だと思います。

まあ、髪掴まれて不利になるから刈ってるんだろうよ、実利とはそういう物。

リュクルゴススゲーって話に落ち着きますね。惜しいのは多分どの国であろうともう再現出来無さそうな案件ですね。道徳とか平等とか自由を尊重する勢力が強すぎて惰弱になるけど、戦争とか必要無い時代ですものね。あるのは虐殺かテロくらいじゃないかと思います。とはいえ生物として強くなる為には何を選ぶべきかは明白で、人には上限があるとはいえ、せめて個体としてレベルマくらいしてもいいじゃないかと思います。